2022年6月20日、イスラエル政府は鶏たちにとって重要な動物福祉規則を全会一致で可決しました。2037年までに、ケージ飼育が禁止されます。現在イスラエルでは96.8%の鶏たちがケージ飼育され、農場の数でいうと93%が何らかの形のケージ鶏舎ですが、この高い割合を維持することではなく、倫理的な選択を優先しました。同じく日本も99%の鶏たちをケージに閉じ込めていますが、それを理由に改善をしない日本政府とは大きな違いがあります。今が悪くても、将来にわたってずっと悪いままでいいわけではないのです。思考停止して発展を拒否する日本政府に、正当性はありません。
イスラエルの新たな規制は、新しいケージ鶏舎の建設を即座に禁止し、2037年中までの既存のケージの段階的な撤去を規定し、飼育密度も1平米あたり9羽までと規定しました。
また移行終了まで苦しむケージの鶏たちの飼育についても規定が加わり、1羽あたり350cm2しかあたえない(日本でも大規模のウィンドレス鶏舎などは同じような飼育密度です)は3~5年以内に禁止され600〜750cm2以上に変更する必要があります。
その他に、10日以上換羽のために鶏を飢餓状態にすることも、孵化場から出た後にクチバシを切ることも禁止され、これらは1年半後に施行されます。病気の鶏や従業員によって負傷した鶏の苦痛を防ぐために治療または安楽殺を提供することを規定しています。さらに規則に違反し、鶏のウェルフェアを害した場合、懲役6か月の罰則規定があります。
MK Haskel委員長はこう述べています「これは歴史的な出来事です。私たちが進歩し、動物と農民を同様にケアする文明国の基準を満たします。バタリーケージはひどいものです。」
Oded Forer農業・農村開発大臣は、「農民の代表と議論するのは簡単ではありませんでした。合意に達してよかった。好む好まざるとにかかわらず、すべての合意を履行するつもりです。」
EUは2027年、あと5年後に同じようにケージ飼育が禁止されます。2038年は遅いようにも思いますが、日本はどうでしょうか。他国が市民と企業の力、または国の力のいずれかで、動物たちを苦しみから開放しようと努力しているのに、日本はそうではありません。日本の社会は他社への思いやりを完全に失ってしまったのでしょうか。
*https://m.knesset.gov.il/EN/News/PressReleases/Pages/press21622a.aspx
*https://www.timesofisrael.com/cages-for-laying-hens-banned-from-new-coops-to-be-phased-out-in-existing-ones/